一人時間

30代後半女性。書きたいことを書きたいだけ。万人の暇つぶしになりたい。

家族で「ヤバい」を禁止してみた話【ハイセンス代替語録あり】

世界の片隅からこんにちは

見に来てくださってありがとうございます。

バラエティ豊かに。

 

目次

 

「ヤバい」って言い過ぎでは?

 

娘が年長さんの時。会話の中で、娘からちらほら「ヤバい」が出てくるようになった。私は強烈な違和感を感じた。似合わないのだ。【ようちえんの子】と【ヤバい】は、それがいいとか悪いとかは一旦置いておいて、どうにも不似合いだと違和感を感じたのが始まりだった。

 

その日から、身の回りの「ヤバい」が気になるようになった。TV番組でもCMでも、Youtubeでもなんでも「ヤバい」「ヤバい」と大騒ぎである。本来の使い方であろう、大変な時の「ヤバい!」はもちろん、

うれしいときに「ヤバい!」

楽しいときも「ヤバい!」

おいしいときも「ヤバい!」

イケメンを見て「ヤバい!」

きれいな景色に「ヤバい!」

素晴らしい技術に「ヤバい!」

 

なんでも「ヤバい」で済ませてないか?

そして私は思った。

それでは、日本語が死んでいくことにならないか?

 

 

 

 

「ヤバい」を禁止してみた

情けないことに、振り返れば、自分自身も「ヤバい」を多用している。「ヤバい」が悪いという訳ではないが、これから語彙が増える娘には、「ヤバい」一辺倒ではなく、バラエティ豊かな日本語を聞かせたい。思い立った私は、娘に「ヤバい」の禁止を提案してみた。

 

私「「ヤバい」って言うの禁止にせん?」

娘「なんで?」

私「おいしくてもヤバい、うれしくてもヤバい、これじゃ日本語が死んでいくわ」

娘「じゃあ、「ヤバい」って言ったら、おなかむにむにしていい?」

私「いいで、ちょっとやってみて」

 

娘、私のおなかをむにむに

腹に激痛が走る。

 

私「それむにむにちゃうやんか、おなかちぎれるわ」

娘(ニヤリ)

 

こうして、我が家では「ヤバい」といったらおなかを思いっきりつかんでひねられるというルールが運用されはじめた。

 

 

 

 

意外といける

「ヤバい」を禁止して、困ったのは娘ではなく自分自身だった。齢6つかそこらの娘にはまだ「ヤバい」がそこまでしみ込んでいなかったようで、その日からピタリと「ヤバい」を言わなくなった。むしろ私や夫の「ヤバい」をハイエナのように待ち構えている。現在では「…っと、今言いそうになったけど、○○って言い替えた」と小1にして「言う前に考える」というスキルを身に着けはじめて驚いている。私は37歳だが、まだできない。

 

学校では友達同士、楽しく「ヤバい!ヤバい!」と盛り上がっているのかもしれない。それはそれでいいのだ。いろいろな表現があるということを、忘れないでいてくれればいい。私の考え方が古いだけで、何でも「ヤバい」で兼用することは、日本語が死ぬどころか、もしかしたら進化ともいえるのかもしれないのだ。

 

 

 

おすすめの代替ことば

「ヤバい」に気を付け始めてから、感情を表現するのにいろんな言葉を選べるのが楽しい、ということに今さら気が付いた。「ヤバい」に乗っ取られた、色々な言葉を、元に戻せばいいだけなのだが、ここからは、私が「ヤバい」回避のために、気に入って使っている言葉をご紹介したい。

 

 

何たることサンタルチア

どーゆーこと!?というときに使う。私の尊敬する祖母(87)の語彙。サンタルチアがどこにあるのか知らないが、異国情緒にあふれた良い響きで気に入っている。

 

許されぬエルサレム

許せないときに使う。エルサレムという地には、日本でのほほんと暮らしている私などには到底理解できない多種多様な怨念が渦巻いているだろうので、言葉に迫力が伴う。上述のサンタルチアとそっくりだが、これは祖母の語彙ではなく、高校の同級生Mちゃんが多用していた。Mちゃんといっしょに、進路指導室のPCのデスクトップ画面を「冬のソナタ」のヨン様にこっそり変えたことが、今も思い出される。

 

 

遅かりし由良之助

こちらも祖母に教わった。「おそかりしゆらのすけ」と読む。その昔、何かに間に合わなかった由良の助という人がいたらしく、間に合わなかった時、1歩遅かった時、あともうちょっと早かったら・・・といった時に言う。もとは歌舞伎か何かのセリフらしく、後半はゆーらーのーすーけ~と伸ばし気味に言うときもある。

 

 

えらいこっちゃ隊

大変な状況の時に使う。これが一番よく使う。元ネタはこどもちゃれんじ。片づけをさぼっているしまじろうのもとに「えらいこっちゃぁ~!」と阿波踊りで出てきて片づけを促してくれる妖精の軍団「えらいこっちゃ隊」。

1度何かで住所と子の年齢を知られたら最後、ベネッセからは、入会するまでエンドレスでしまじろう広告袋が送られてくる。結局入会はしなかったが、広告袋に入っている無料DVDにはとてもお世話になった。

 

 

回転ずし

頭の中で同じ曲がエンドレスリピートする際に、「頭の中で○○が回転ずし」と使う。中学の頃、朝から晩まで意思疎通しあっていた友人Cちゃんの語彙。

 

エンドレスリピートソングってこういう曲のこと

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アニソンは特に要注意

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だいじょばん

大丈夫ではないときに使う。これもCちゃんが使っていた言葉。大丈夫?と聞かれて、ちょっと大丈夫じゃないときに、ひねりを聞かせて答える。「ヤバい」の本来の意味である危険や不都合、という状況にも合致しているので、使いやすい。

 

 

おわりに

お気に入りの言葉を列挙してみると、大切な思い出が詰まった言葉ばかりである。使うたびに、教わった人の事を思い出して心が温かくなる。ことばというのは使っても減らないし、無料で受け渡しができるので、この嬉しい気持ちを、気軽に周りに広げていくことができる。

最近「ヤバい」一辺倒だな、という方は、日本語の復興を目指して、ぜひ「何たることサンタルチア」を使ってみてはいかがだろうか。

 

押してほしいも~(秋だから)

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